賀川サッカーライブラリー Home > Stories > >覇者アルゼンチンに勝つ

覇者アルゼンチンに勝つ

 試合は、3組(各組3チーム)に分かれてのリーグ戦の後、各組1位と前回優勝のウルグアイの4か国で準決勝、決勝を戦ってチャンピオンを決める方式。準決勝の組合わせは、ボリビア、パラグアイを破って1次リーグを突破したコロンビアがチリと、もう一つはウルグアイ対アルゼンチンだった。

 対チリ戦は、コロンビアが例のバルデラーマからの見事なパスで再三攻め込み優勢にみえたが、チリは驚くべき運動量で、ピンチの局面でも誰かが必らずからみに行く鉄壁の守り、そして、GKロハスの守備も冴えて90分間無失点。ロハスは1次リーグでブラジルを倒したときも、相手のノーマーク・シュートを2度防いで“満点”の守りをみせた。

 延長に入って、コロンビアはPKで1点をリードしたが、チリの運動量は落ちることなく、延長後半はじめの3分間で2得点を挙げられ、ひっくり返された。決勝に出られなかったコロンビアは、3位決定戦で世界チャンピオン、アルゼンチンと戦うことになり、7月11日=リバープレート・スタジアムでの試合では2−1と勝って、堂々と3位に輝いた。

 ベストコンディションには遠いマラドーナでもあっても、彼が率いるアルゼンチンの圧倒的な攻撃を防いだGKイギータをはじめ、ペレア、モリナ、エレーラ(いずれもナシオナル・メデリン)、オジョス(デポルティボ・カリ)らのDFはまことに素晴らしかった。また、バルデラーマ、レディン(いずれもデポルティボ・カリ)のイキの合ったMFたち、それを支えるアルバレス、リカルド・ペレス(いずれもナシオナル・メデリン)、コル(バランキリャ)やゴメス(ミリョナリオス)、それに、ガレアーノ(メデリン)やイグアラン(ミリョナリオス)らのFW。彼らの生き生きとしたプレーは、'87コパ・アメリカでの強い印象だった。

↑ このページの先頭に戻る