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ブラジルサッカーの日本への貢献

 1967年にネルソン吉村が、ひとり日本にやってきて以来、10余年で、日本のサッカーは、日本リーグという企業チームのなかで、ヤンマーやフジタがブラジル選手の導入効果を見せた。また読売クラブという、これまでの日本になかった「クラブ」が、ブラジルからの選手移入は単にトップチームだけではなく、クラブの若い年齢層にもよい影響を与えることを見せつけた。
 現在のJリーグで、多くのチームにブラジルから優秀な選手が加わっているのを眺め、また各地の少年たちのボールプレーが実に上手になったのを見るたびに、私は日本リーグに単身飛び込んできた日系ブラジル人プレーヤーや、その後にやって来たマリーニョ、カルバリオ、あるいは与那城たちに、パイオニアと、それを受け入れた人たちの努力を思う。そしてまた、20年にわたる日本での生活を、少年サッカーの指導に打ち込んだセルジオ越後の、大きな力を忘れることはできない。
 日本でのブラジル・サッカーは、こうした1968年から1980年までの“ツボミ”の時代を経て、80年代後半のプロ導入から大量の選手移入が始まる。そして、Jリーグにおいて日本におけるブラジルサッカーは開花した。

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