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ワールドカップ
SPAIN 82
1982年6月13日〜7月11日
本大会の参加チームが16から24に、試合数も38から52に増えた最初の拡大大会。
イタリアは前回4位ながら、80年のリーグ八百長事件に関係した疑いで、2年間の出場停止処分を受けていたパオロ・ロッシが、この大会直前に復帰したばかり。1次リーグは3引き分けで、薄氷を踏む2次進出だったが、ロッシの実戦のカンが戻るとともに得点力を増していった。まず、前回のチャンピオン・アルゼンチンを2-1で倒し、やはりアルゼンチンを3-1で破ったブラジルとC組首位をかけて対決した。
ブラジルは、ジーコ、ソクラテス、トニーニョ・セレーゾにファルカン(元日本代表監督)ら、MFの「黄金のカルテット」が1次リーグでも、アルゼンチン戦でも見事な攻撃を見せていた。
このイタリア戦でも、右のオープンスペースからシュートを決めたソクラテス、中央に空白をつくり、ドリブルシュートしたファルカン、と堅守のイタリアから2ゴールを奪取した。しかし、守りの破綻をロッシに狙われて3点を奪われ、2-3で破れた。
この最強の相手を退けたイタリアの優勝を遮るものはなく、「最も魅力あるチームが敗退して優勝は決まった」と、ペレは言った。
予選参加国 | 108 |
---|---|
本大会参加国 | 24 |
試合数 | 52 |
得点(1試合平均) | 146(2.81) |
大会入場者数(1試合平均) | 2,064,364(39,699) |
会場都市 | マドリッド、ビゴ、ラコルーニャ、ヒホン、オビエド、バルセロナ、エルテェ、ア リカンテ、ビルバオ、バリャドリッド、バレンシア、サラゴサ、セビリア、マラガ |
出場国
アルジェリア | アルゼンチン | イタリア | イングランド |
エルサルバドル | オーストリア | カメルーン | クウェート |
スコットランド | スペイン | セルビア | ソ連 |
チェコ | チリ | ドイツ | ニュージーランド |
ハンガリー | フランス | ブラジル | ベルギー |
ペルー | ホンジュラス | ポーランド | 北アイルランド |
得点者
- 6
- パオロ・ロッシ(イタリア)
- 5
- カールハインツ・ルムメンニゲ(ドイツ)
- 4
- ズビグニュフ・ボニエク(ポーランド)、ジーコ(ブラジル)
- 3
- ラースロ・キシュ(ハンガリー)、ジェリー・アームストロング(北アイルランド)、ファルカン(ブラジル)、アラン・ジレス(フランス)
- 2
- アントニン・パネンカ(チェコ)、チボール・ニラシ(ハンガリー)、ラースロ・ファゼカシュ(ハンガリー)、ビリー・ハミルトン(北アイルランド)、ダニエル・ベルトーニ(アルゼンチン)、ダニエル・パサレラ(アルゼンチン)、ディエゴ・マラドーナ(アルゼンチン)、ソクラテス(ブラジル)、エデル(ブラジル)、マルコ・タルデリ(イタリア)、ブライアン・ロブソン(イングランド)、トレバー・フランシス(イングランド)、ピエール・リトバルスキ(ドイツ)、クラウス・フィッシャー(ドイツ)、ドミニク・ロシュトー(フランス)、ミシェル・プラティニ(フランス)、ディディエール・シクス(フランス)、ベルナール・ジャンジニ(フランス)、ジョン・ウォーク(スコットランド)、ヴァルター・シャハナー(オーストリア)、サラー・アサド(アルジェリア)、セルジーニョ(ブラジル)
- 1
- ルイス・バルタサール・ラミレス(エルサルバドル)、ラモン・ディアス(アルゼンチン)、オスワルド・アルディレス(アルゼンチン)、オスカー(ブラジル)、ジュニオール(ブラジル)、グスタボ・モスコソ(チリ)、ファン・カルロス・レテリエル(チリ)、ミゲル・ネイラ(チリ)、グレゴワール・ムビダ(カメルーン)、ラインホルト・ヒンターマイヤー(オーストリア)、ヨハン・クランクル(オーストリア)、ブルノ・ペッツァイ(オーストリア)、ルド・コエック(ベルギー)、アレックス・チェルニアチンスキ(ベルギー)、アーウィン・ヴァンデンベルグ(ベルギー)、ラバー・マドジェ(アルジェリア)、ラクダル・ベルミ(アルジェリア)、テジ・ベンサウラ(アルジェリア)
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